15歳のコーヒー屋さん 発達障害のぼくができることから ぼくにしかできないことへ
発達障害がある人も、ない人も、興味深く読める自叙伝
岩野さんには「アスペルガー症候群」という発達障害があります。中学1年生で不登校になり、15歳でコーヒー焙煎士としてお店をオープンしました。
この本は、岩野さんの幼少期から、お店をオープンした15歳までの自叙伝です。ご本人の語りを中心に、お父さんやお母さんのコラムもあります。

おすすめポイント
・行間が広くて読みやすい。また、淡々とした語り口なので、重くなりすぎず気軽に読み進められる。
→普段あまり本を読まない小4次男が、すごいスピードで読破。
「いろんな人生があるんだな〜」と感慨深い様子でした。
・同じできごとが、ご本人・お母さん・お父さんと違う目線で語られていて、岩野さんの生き方を多角的に捉えることができる。
・発達障害で苦労していたこと、学校に行けなくなったこと、15歳の若さで自分のお店を持つこと、これらを公表すること。
たくさんの葛藤があったと思いますが、
「学校だけがすべてじゃない。自分のできることを活かして生きていこう」という岩野さんとご家族の姿に、読者も前向きな気持ちになれる。

あわせて読んでみて!
『発達障害の僕が 輝ける場所を みつけられた理由』栗原 類 (著)
8歳で発達障害(ADD)と診断された栗原類さんの自叙伝です。
アメリカでの生活が合っていたこと、親子で世界の国々へ旅行し感性が磨かれたこと、“されて嫌なことを人にはしない”という生き方などが印象に残りました。栗原さんのお母さんと主治医の先生のインタビューも参考になります。

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