1つぶのおこめ さんすうのむかしばなし
「たんけん!本のまち」とは
子育て中の親たちが、新しい本との出会いにつながるような特集や、おすすめしたい子どもの本の感想をご紹介しています
あらすじ・感想・おすすめポイント
1つぶのおこめ さんすうのむかしばなし
作・絵: デミ
訳: さくま ゆみこ
出版社: 光村教育図書
30日目のおこめに「え〜〜っ!」と驚く
この絵本は、算数絵本として大変有名で、「倍数」をテーマにしています。
他の算数絵本との大きな違いは、インドに伝わる昔話を題材にしているところです。算数の知識を教えることがメインではないので、昔話のストーリーを読み進めると、自然に、数の大きさや倍数の感覚が身に付くのです。
この本にまつわるエピソード
私は小学校で読み聞かせボランティアをしていますが、「子どもって、昔話が好きだなぁ」と思います。
昔話絵本の絵や語り口は、今どきの絵本に比べると、どうしても古くさかったり、地味だったりします。子どもたち、飽きてしまうかなと思うのですが、シンプルで繰り返しの多いストーリーに意外に子どもたちは夢中になります。
この絵本も、“民衆のことを考えない自分勝手な王様が、最後には改心する”という、よくあるパターンのお話なのですが、途中で「王様、ひどい(怒)!!」とリアクションしてくれるので、読みがいがあります。
最後の見開きのシーンで、おこめを積んだ象の数を見て、「え〜〜っ!」と驚きの反応があると「あぁ、この本を読んで良かったな」と嬉しくなります。
ブックガイドねこの採点(3段階評価)
インド細密画を再現した絵の美しさ ★★★
新聞紙を42回折ると月まで届く話を思い出す度 ★☆☆
いやいや、バイバインの栗まんじゅうでしょ! ★★★★★★★
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このガイドを書いた人
まねびBOOKS ねこ
中学生・小学生の二児の母。子どもの絵本や児童書、参考書を読むのが好きです。こたつで丸くなり、本を読みながら寝るのが幸せ。
まねしたい学習方法やおすすめの参考書を共有するマガジン「まねび茶屋」をnoteでかすみさんと共同運営しています。