すてきな三にんぐみ

あらすじ・感想・おすすめポイント

『たんけん!本のまち』とは

子育て中の親たちが、新しい本との出会いにつながるような特集や、おすすめしたい子どもの本の感想をご紹介しています。

すてきな三にんぐみ

作:トミー・アングラ―
訳:いまえ よしとも
出版社:偕成社

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シニカルでチャーミングな泥棒たちに引き込まれる!「すてきな三にんぐみ」

一度読むと、なんかクセになる絵本ってありませんか。
今回ご紹介するのは、そんな類の絵本。

黒マントに黒ハット、ギョロッとした目に大きな赤いマサカリ。
表紙だけ見るとなんだか不気味・・?
でも本を開いて読み進めると、泥棒三人組の印象はガラッと変わるはず。

どんな絵本?

おどしの道具を使って人々から金銀宝石を奪っていた泥棒三人組。
ある日、狙った馬車にいたのはみなしごのティファニーちゃんだけで、仕方なく泥棒たちはティファニーちゃんを隠れ家に連れて帰ります。

ティファニーちゃんは、隠れ家で宝の山を発見して大興奮!
「まぁ、これ、どうするの?」

宝の使いみちを考えてなかった泥棒たち。
(「考えてなかったんかーい!」とツッコんでやってください。)

どうしたものかと相談して、
大胆でハッピーな宝の使いみちを考えるのです。
ここからは読んでからのお楽しみ ♪

独特の語り口とシニカルなイラストがクセになる!

「あらわれでたのは、
 くろマントに、くろいぼうしのさんにんぐみ。
 それはそれは こわーい、どろぼうさまのおでかけだ。」

この最初の出だしが最高に好きなのです。
「あらわれでたのは」なんて普段の会話では使わないですよね。

自然と声を潜めてナレーション風に読んでしまう!

歯切れがいい文章なので、声に出して読むと気分がいいんです。
読み聞かせる側が楽しいと子どもにも伝わるようで、子どもの食いつきもバッチリ。

異国が舞台でお城や馬車が出てくるのも新鮮で、なにより泥棒が主人公の斬新なストーリー。
幼児への読み聞かせの変化球にぴったりです。

シニカル&チャーミングな泥棒たちの絵本。
ぜひ親子で読んでみてくださいね。

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この記事を書いたブックガイド

ことり絵本堂 笹原ゆう

3歳の息子と小学生の娘の母。
家のソファや階段に腰かけて、子どもと絵本を読む時間が好き。
お気に入りの絵本や気付きのあった絵本を中心にご紹介しています。