いそがしいよる

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子育て中の親たちが、新しい本との出会いにつながるような特集や、おすすめしたい子どもの本の感想をご紹介しています

あらすじ・感想・おすすめポイント

いそがしいよる

作:さとう わきこ
出版社:福音館書店

ツッコミどころ満載のストーリー!ばばばあちゃんと長い夜を楽しんで

一気に暑くなってきましたね!

夏になると読みたくなる絵本がいくつかあります。
今回はそのなかでも3〜6歳ごろの園児におすすめの「ばばばあちゃん」の絵本をご紹介します。

どんな絵本?

星がきれいな夜に、窓から空を見上げるばばばあちゃん。
「なんて おほしさんが きれいなんだろう」

こんな夜は家にいるのがもったいない!
ばばばあちゃんは、ゆりいすを外に持ち出します。
ゆりいすで揺られながら星を眺めると、まるで自分が空を動かしているみたい。

「そうだ、ここで ねちゃえば いいんだよ。」
そう気付いたばばばあちゃんはベッドと毛布と枕を外に運びます。
寝転がってみると星空に浮かんだような気分。

でも次は寝る前のお茶が飲みたくなってしまうばばばあちゃん。
そしてあれもこれもと、しまいには家のものを全部外に持ち出してしまうのです!

ツッコまずにはいられない!ばばばあちゃんの馬鹿力を見て!

この絵本、面白いんですよね。
何がってほのぼのとお茶目なばばばあちゃんが、恐ろしいほどの馬鹿力だから🤣
一人で楽しげに外に引っ張り出してくるのは、ベッドやテーブルにとどまらず、レンジやクローゼットまで。
涼しい顔してばばばあちゃんが冷蔵庫を引きずる姿を見れば、夏の暑さもふっ飛んでしまうでしょう。

そんなストーリーなので、読み聞かせると娘のツッコミが止まらなかったのを思い出します。
「こんなのまで外に出してる!」
「絶対ばばばあちゃんは人間じゃないって!」
「っていうかこれ、電気ないから使えないじゃん!」

親子であれこれ言いながら、なんかとても気持ちが満たされて、読んで笑った後はぐっすり眠った記憶があります。
ちょっと寝苦しい夏の夜にぴったりの一冊。
ぜひ親子で読んでみてくださいね。

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この記事を書いたブックガイド

ことり絵本堂 笹原ゆう

3歳の息子と小学生の娘の母。
家のソファや階段に腰かけて、子どもと絵本を読む時間が好き。
お気に入りの絵本や気付きのあった絵本を中心にご紹介しています。