14ひきのかぼちゃ
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子育て中の親たちが、新しい本との出会いにつながるような特集や、おすすめしたい子どもの本の感想をご紹介しています
あらすじ・感想・おすすめポイント
14ひきのかぼちゃ
作:いわむら かずお
童心社
3歳から
秋に読みたい!種から収穫までかぼちゃの成長を見守るネズミ家族の絵本「14ひきのかぼちゃ」
気づけばすっかり秋になり、朝晩も冷え込むようになりました。
子どものいるご家庭では、ハロウィンに向けて準備をしている頃かもしれませんね。
ハロウィンといえば、やっぱり「かぼちゃ」!
さて今回は、絵本でも秋の味覚「かぼちゃ」を堪能してもらおうと思います!
どんな絵本?
『おとうさん、おかあさん。
おじいさん、おばあさん。
そして きょうだい 10ひき。
ぼくらは みんなで 14ひきかぞく。』
14ひきのネズミ一家の自然いっぱいの暮らしを描いた いわむらかずお先生の絵本「14ひきのシリーズ」の中の一冊です。
ネズミ兄弟は年上から順に名前がついています。
1番目が「いっくん」、2番目は「にっくん」、3番目は「さっちゃん」と続いて、一番年下は10番目の「とっくん」。
覚えやすくていいですよね😊
さて物語は、ネズミのおじいさんがかぼちゃの種を抱えて、子どもたちに「いのちのたねだよ」と教えるところからスタートします。
「みんなで種まきをしよう」と、おとうさん。
さあ 草を抜いて、土を耕して、畑づくり。
なかなか芽が出なくて心配になったり、芽が出てみんなで喜んだり。
晴れの日も雨の日も、ネズミ一家はかぼちゃの成長を見守ります。
ときには、打ちつける嵐の中「がんばれ、かぼちゃん!」と実をつけたかぼちゃを必死に守る男の子たちの姿も。
秋になりかぼちゃが立派に実って収穫する場面では、思わず嬉しくて顔がにやけてしまいます。
ネズミ視点のリアルな描写に引き込まれる!
かぼちゃを取り巻く自然の様子がネズミの目線で描かれているこの絵本。
ネズミたちにとって、かぼちゃは芽が出たらすぐに自分の背丈を超えてしまうほど大きい。
そんなでっかい相手「かぼちゃ」を前にして怯むことなく、14ひきはいつも楽しそう✨
大家族っていいなと思います。
虫やカエルなど自然の生き物もたくさん登場するので、うちの3歳児は「あっ見て!」といつも発見に忙しそうです。
絵本の最後に、家族14ひきがかぼちゃ料理をいっぱいに並べたテーブルを囲む場面は幸せそのもの。
かぼちゃ料理が無性に食べたくなりますよ😊
これからの時期に、心がほのぼの温まるかぼちゃの絵本。
ぜひ親子で読んでみてくださいね。
この記事を書いたブックガイド
ことり絵本堂 笹原ゆう
3歳の息子と小学生の娘の母。
家のソファや階段に腰かけて、子どもと絵本を読む時間が好き。
お気に入りの絵本や気付きのあった絵本を中心にご紹介しています。