あさになったのでまどをあけますよ

あらすじ・感想・おすすめポイント

『たんけん!本のまち』とは

子育て中の親たちが、新しい本との出会いにつながるような特集や、おすすめしたい子どもの本の感想をご紹介しています。

あさになったのでまどをあけますよ

作:荒井 良二
出版社:偕成社

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気持ちの揺れる春に。絵本「あさになったので まどをあけますよ」で心の休憩を。

また春がやってきました。
慌ただしくて、寂しくて、嬉しくて。
色々な感情が次々と押し寄せる春。

新生活に心がざわざわ、なんか落ち着かない!

そんなときに、心のざわざわを静めてくれる素敵な絵本があります。
一面に広がる美しい絵とまっすぐな言葉に胸を打たれる荒井良二さんの絵本です。

どんな絵本?

ページを開くと、美しい風景が広がります。
見開きいっぱいに描かれた風景画が素晴らしく美しいのです。

「あさになったので まどをあけますよ」

山々に囲まれた小さな家に、新しい朝が訪れます。

「やまは やっぱり そこにいて 
    きは やっぱり ここにいる
 だから ぼくは ここがすき」

都会の街にも、新しい朝は訪れます。
活気あふれる街で、迎える朝。

「まちは やっぱり にぎやかで  
    みんな やっぱり いそいでる
 だから わたしは ここがすき」

川辺ののどかな田舎の町で、
色彩豊かな木々に囲まれた家で、
青い海を望む大きな2本のヤシの木の下で。

それぞれの子どもたちが窓を開けて、新しい朝を迎えます。
どの風景も美しくて、まぶしくて、かけがえのない日常で。
読んでいて、心が洗われるような気持ちになります。

「心が追いつかない」と感じるときに

この春、復職や子どもの入園、入学などの節目を迎える方も多いのではないでしょうか。

気持ちに折り合いをつけてリスタートする慌ただしい春。
なんだか心が追いつかない、そんな気持ち。

そんなときに、この絵本を読んでみてください。

いっぱいに広がる美しい日常の風景に心が癒され、
「だから ぼくは ここがすき」
という子どもたちのまっすぐな言葉に朝日のような希望を感じて、心が晴れてきます。

大人にこそ読んでほしい一冊です。

ちょっと休憩したくなったとき、
温かい飲み物片手に ゆったり絵本に浸って、
心の充電をしてみてはいかがでしょうか。

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この記事を書いたブックガイド

ことり絵本堂 笹原ゆう

3歳の息子と小学生の娘の母。
家のソファや階段に腰かけて、子どもと絵本を読む時間が好き。
お気に入りの絵本や気付きのあった絵本を中心にご紹介しています。