あの人と、本のはなし〈2〉

「たんけん!本のまち」とは

子育て中の親たちが、新しい本との出会いにつながるような特集や、おすすめしたい子どもの本の感想をご紹介しています

あの人と、本のはなし

第2回 播磨 貴文 さん

本が好きなあの人と、こどもの本のはなし

『あの人と、本のはなし』第2回は、子供向けのオンライン専門のプログラミングスクール『アンズテック』の運営をはじめとしたプログラミング教育事業やWebサイト/アプリの企画・制作・運営をされている、ハリーさんこと 播磨貴文さんにお話を伺います。

ハリーさんのPodcast番組『ゴロゴロトーキング』に本サイト代表のきいすがお邪魔してきました。
ゴロゴロトーキングの放送と合わせてお楽しみください。

播磨貴文さん

株式会社あんず堂代表。子どもプログラミングスクールやお仕事探究スクールをやっている人。2歳児と0歳児の父。

きいす

子育て中の親たちによる、子どもの本の感想や特集のウェブサイト『たんけん!本のまち』代表。
ボカロ・ゲーム・読書が好きな12歳の女の子と、スポーツ・ゲーム・Youtubeが好きな9歳の男の子の母。

Podcast ゴロゴロトーキング
教育の会社を経営するハリーとデザイン会社を経営するヤーマンのポッドキャスト番組😸
仕事に役立つ本の話をお届けします。

オリンピック パラリンピック大図鑑

きいす:講談社の動く図鑑MOVEは人気の図鑑で、魚とか人体とかの図鑑は書店でもよく見るのですが、オリンピック パラリンピックの図鑑はめずらしいですよね。
うちで買ってみて良かったので、今日話したいなと思って。

ハリー:いまのところ表紙見ていても全然惹かれないですけどね。(笑)

きいす:動く図鑑MOVEはDVDが付いているのが特徴なんです。
いまの子たちって動画にすごく慣れてるし好きだから、DVDを観て興味を持ったら、さらに図鑑をめくってみるっていうやり方がいいなと。

いろんな競技が30分間のDVDに入ってるんですけれども、その競技のすごく良いところ、スキージャンプだったらジャンプのシーンだけとか、子どもウケしそうなシーンだけを短くまとめていってるので、子どもが興味持ちやすいんです。

ちょうど来年(2024年)パリオリンピックがあって、こういう図鑑を見て事前に競技を知ってると、観てみようかなという気持ちになりますよね。

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講談社
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オリンピック パラリンピック大図鑑 (講談社の動く図鑑MOVE)

編集:講談社
監修:佐野 慎輔 , 大野 益弘

ハリー:図鑑の方には競技の細かいルールとか載ってるんですか?

きいす:体操のページだったら、内村航平選手の写真が載っていて、吊り輪はこんなだよーとか鞍馬はこんなだよーとか競技についてもすこし掲載されてますね。

写真をパラパラ見てみて、気になる競技があったら細かい文字も読んでみようとか、読み方は他の図鑑と変わらないと思います。
この図鑑をはじめて手に取るお子さんだったら、DVDを先に観てみると興味を持てるんじゃないかな。

ノラネコぐんだん パンこうじょう

ハリー:次はメジャーどころから、まずはこの絵本。
『ノラネコぐんだん パンこうじょう』人気の絵本ですよね。

子どもだけじゃなく大人にもファンが多い絵本ということでいろんなシリーズが出てるんですけど、全部一緒なんですよ。

ノラネコぐんだんという個体差がない8匹の猫と、ワンワンちゃんという犬が主な登場人物なんですけど、このワンワンちゃんがパン工場とかお寿司屋さんとかいろんなお店を経営していて、この多角経営しているワンワンちゃんのお店にノラネコぐんだんが勝手に忍び込んで悪いことをして、最後に大爆発が起きるんです。

大爆発のあと正座させられて説教されるっていうところまで毎回同じパターンで、ミルクボーイの漫才と一緒なんですよ。

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ノラネコぐんだん パンこうじょう

著:工藤 ノリコ
出版社:白泉社

ハリー:子どもから「この絵本読んでほしい」と言われたときに、(あーこれかー…)と思う本もあるんですけど、ノラネコぐんだんだったら、読もう読もうと。
読んでても飽きない、読む度に新しい発見がある絵本ですね。

きいす:ハリーさんのお話を聞いていて、構成とか登場人物とかが11ぴきのねこのシリーズとちょっと似てるのかなって思いました。

ハリー:僕はどっちかって言うとゾロリに入る前のものかなっていう気がしてます。
ゾロリってシンプル犯罪者じゃないですか。偽札作ったりとか銀行強盗したりとか。

ノラネコぐんだんもシンプル不法侵入をしまくってるんですけど、悪い中にも良いところがあるんです。
書き込みが多くて、メインと関係ないところが気になるというのもゾロリと近いのかなと。

きいす:文字を読むだけじゃなくて、絵探し遊びとかもできそうですね。

ハリー:そうそう。

絵本ってパンチラインがある本が便利だなと思うことがあって、そこの共通言語が本を読んでないときでも出てくることで、より親子の関係性が深まるというか。

この「ノラネコぐんだんパンこうじょう」では、パンを作りながら、ねこたちが「簡単だったね」「簡単だったよニャー」と言うんですよ。

それがうちで流行っていて、お風呂で頭洗う時とかすごく嫌がるんですけど、無理やり洗わせてわんわん泣いているときに「簡単だったね」と言うと、「簡単だったよ…」と、そこで泣くターン終了という感じで。

きいす:めっちゃ便利ですね。(笑)

あるかしら書店

きいす:ヨシタケシンスケさんも人気で、本屋さんに行くといろんなシリーズがありますよね。

『あるかしら書店』がどんな話かというと、まちの外れに、本にまつわる本の専門店があって、「お店のおじさんに『〇〇な本ってあるかしら?』と聞くと、たいてい『ありますよ』と言って奥から出してくれます」という感じで始まる本です。

例えば、「書店員スキルアップ選書 本の包み方」というページでは、本を包むときにまずベーシックな紙袋で包む、包装紙とリボンで包む、のあとに、うなぎで巻いて包むとか、バナナの葉で包むとか、本にまつわることが大喜利みたいな感じで載ってるんです。

ヨシタケシンスケさんの絵本全部に言えることなんですが、視点が面白いなって思います。

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あるかしら書店

著:ヨシタケ シンスケ
出版社:ポプラ社

きいす:この中で私が影響を受けたところがあって、それが「本が好きな人々」というページです。

「ひとくちに本が好きと言ってもいろんな好きがあります。」から始まって、「本のにおいを嗅ぐのが好き」「隣の人の本を覗くのが好き」とか。ちょっと気持ちわかりますよね。電車とか乗ってると気になることありますよね(笑)

「本を積むのが好き」とか、「しおりをチューチューするのが好き」とか。

ハリー:それはちょっとわかんないですね。(笑)

きいす:私が『たんけん!本のまち』を始めたいと思ったのは、私がすごく読書家というわけではなくて、うちの子たちにこんな本があるよってすすめるのが好きだったんですね。

コロナ禍でまちの書店に行けないこともあって、ウェブサイトで本の情報が見られたら面白いだろうなという気持ちはあったのですが、でも私はそんなに本に詳しいわけでもないしな…と思っていたときにこの本を読んで、(そうか、本を人にすすめるのが好きというのも、好きのひとつなんだな)って自分で腹落ちして、ウェブサイトをはじめるきっかけになった本なんです。

ハリー:背中を押してくれた本なんですね。

多様性、ダイバーシティを『あるかしら書店』で学んでいくんですね。

めっちゃいいじゃないですか。

ハリー:子どもの本ってどういうふうに探してるんですか。

きいす:うちはだいたい本屋さんに行って好き勝手にパラパラ見たりして、これ欲しいみたいなことが多いですね。

コロナ禍が始まった頃、上の子が小学3年生で下の子が6歳で、しばらくは本屋さんにもなかなか行けなかったので、そういう時は本を紹介する本を読んで読みたい本を探してましたね。
これは芦田愛菜さんの『まなの本棚』です。

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ハリー:めっちゃ付箋貼ってますね。
こういうキュレーション本を読んで決めていくという道もあるんですね。

きいす:あとは、『たんけん!本のまち』を見てもらって、その中から気になる本を見つけてもらうのも良いんじゃないでしょうか。

ハリー:僕も『たんけん!本のまち』を知ってから、買おうと思った本はこのサイトで紹介されてるか調べてますね。それで、この絵本を買ってみたんですよ。

きいす:わ!嬉しいです!
『たんけん!本のまち』では、笹原ゆうさんという方がこの絵本をガイドしてくれていて、お子さんと一緒に絵本をたくさん読んでいる方で、絵本を中心に紹介してくれているブックガイドさんなんです。伝えておきます!

ハリー:この絵本を読んだところ、僕の感想はちょっと違うんですよ。

こんとあき

ハリー:きつねのぬいぐるみとあきちゃんという女の子の話で、きつねのぬいぐるみはなぜか動いて話すんですよ。それは特に触れられないという世界観で。

それで、きつねのぬいぐるみがボロボロになったので遠くに住むおばあちゃんに直してもらおうということで家からおばあちゃんのところまで二人で旅をするというようなストーリーです。

出版社の紹介ページでも、女の子とぬいぐるみの冒険物語と書かれてるんですけど、冒険話よりも、あきちゃんの成長話なんですよ、明確に。

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株式会社 福音館書店
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こんとあき

著:林 明子
出版社:福音館書店

ハリー:こんとあきちゃんが電車に乗って最寄り駅まで行くという前半と、後半が駅に着いてからおばあちゃんの家に行くまで鳥取砂丘まで遊びに行くんですけど、前半と後半で場所が違うんだけど、起こることって一緒で、最初二人でいるんだけど途中でこんがいなくなって最後また出会うっていうのが前半と後半同じなんですよ。

前半のときは、こんが弁当を買いに行っていなったどうしようってあきちゃんがえんえん泣いてたら車掌さんが助けてくれて、こんはドアに挟まれてた、良かったねっていう感じなんですけど、後半は、今度はこんが野良犬に連れて行かれるんです。

前半のあきちゃんは泣いて泣いて人に助けてもらうことしかできなかったんですけど、今度はまわりに誰もいないんですよ。
で、まわりに誰もいないということを理解して、電車のときのように泣き崩れるのではなくて、自分の足で前へ進んで自らこんを探しに行く。

この行動の変化が前半と後半の違う点で、これこそあきちゃんの成長が感じられるところですね。

こういうところが良いなぁと思うのと、こういう本なんじゃないのと僕が思ったという話ですね。

きいす:なるほど、また別の視点がありますね。
このポッドキャストを聴いた方で、この絵本を読んだことがある方がいたら、どんな感想を持ったか聞いてみたいですね。

今日からぼくがクッキング 世界一!?簡単かもしれないレシピ本

きいす:もうすぐ夏休みが始まるので、夏休みに向けた本を1冊紹介したいのですが、「今日からぼくがクッキング 世界一!?簡単かもしれないレシピ本」という子ども向けのレシピ本です。

この本をはじめに知ったのが、たしか読売KODOMO新聞にこの本が載っていて、娘がこの本おもしろそうだから買ってほしいと言って。
中を見ずにネットで買ったのですがすごく良くって、うちの子たちが気に入って読んでいるというのをSNSか何かで投稿したら、作者の瀧さんから「ありがとうございます!」と連絡をもらって、そのご縁で一昨年、瀧さんにインタビューしたんです。

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光文社
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今日からぼくがクッキング 世界一!?簡単かもしれないレシピ本

著:瀧 知子
出版社:光文社

きいす:コロナ禍のときに世の中のお母さんたちが本当に大変そうで、お子さんが自分でお料理ができたらお母さんたちも楽になったりとか、子どもも自己肯定感が上がるんじゃないかっていう風に考えられて生まれた本なんです。

世の中にある子ども向けのレシピ本って、子どもがそれほど好きじゃなさそうなメニューがあったりとか、みじん切りとかちょっと難しい工程があったりとかで、もっと簡単なのがあったらいいのになっていう思いで作られたそうです。

ハリー:実際に何か作ったりしました?

きいす:ハンバーガーのページの、ハンバーグをよく作ってます。
ハンバーグのレシピっていろいろあると思うんですけど、この本に載ってるレシピの材料のは、ひき肉、パン粉、マヨネーズとソースだけなんですよ。

うちの息子が初めて作ったのが小学2年生の時だったかな。火をつけるのだけは私がしましたけど、それ以外は自分でできたので息子は大喜びで、「自分で作ったハンバーグめちゃくちゃおいしい!」とか「いつでも俺のハンバーグ食べさせてあげるよ」とか言って、楽しそうにしてましたね。

ハリー:僕も子どもがいつか料理を作ってくれるのを楽しみにしてるんですよ。

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『たんけん!本のまち』オリジナルの四字熟語マンガ

四字熟語からひらめきを得て作られたオリジナルの四コマ漫画100作と、中学校の国語の先生・白先生の四字熟語コラム。
楽しく四字熟語に親しめます。

きいす:最近はネットで検索して作ることも多いと思うんですが、それだと能動的に検索しないといけないから、子どもが自分から作ってみようかなってなるのちょっと難しいですよね。

ハリー:たしかに。呼び水となるものがないと。

きいす:こういうレシピ本があったら、例えばまだお子さんが自分で料理するのに興味ないなって思ってても、お父さんとかお母さんがこの中から作って「今日はこれで作ってみたんだ」みたいな話をして、美味しかったら「じゃあ僕も作ってみようかな」ってなるかもしれないし、本棚の背表紙が目に入ったらパラパラと読んでみるかもしれないし、やっぱり家の本棚にあるっていうのがすごく大きいなって思います。

ハリー:それね。家の本棚に本をどう置くか問題ですね。何か置き方とかってあるんですか?

きいす:うちは子供になるべく本を読んでもらいたいなと思っていて、

子どもがよく通る動線上にメインの本棚を置くようにしてます。

我が家の場合はキッチンからリビングのソファーに行く間の通路っていうか、そういうところに本棚を置いていて、ちょっとお茶飲んでソファーに行く前に一冊持っていってソファーにゴロって寝転んだりとか、。

寝室の本棚には夜寝る前によく読む本を置いてたりとか、いろんな部屋に本棚を置いてますね。

ハリー:確かにな。そういうの考えた方がいいですよね。

きいす:そうですね。子供部屋の奥とかに置いちゃうとなかなかそこまで行かないんですよね。

ハリー:目につかないですもんね。

きいす:そうなんですよね。片付けるのも楽じゃないですか。リビングに本が散らかってるなって思っても子供部屋まで持っていくのは面倒だけど、私の通り道でもあるんサッと拾って本棚に片付けちゃえるし。

ダーウィンの「種の起源」:はじめての進化論

ハリー:サイエンス系の本がほしいなって思っていて、いま一番好きなのはこれですね、『ダーウィンの種の起源』っていう絵本。

岩波のサイエンス絵本と言えば『生命の歴史』が有名だと思うんですけど、年齢が低めだったら個人的にはこっちの方が読みやすいんじゃないかなと思います。
こっちの方が絵が可愛いのかな。

きいす:全体的にパステルカラーですかね、可愛いですね。

ハリー:内容は結構難しいんですけど、パラパラと読んでるだけでも、いろんな種類の生き物がいるんだなって。
0歳ぐらいの時から勝手にめくってましたね。

きいす:いいですね。文字読まなくても絵だけ目で追ってたりしますよね。

ハリー:そうですね。図鑑っぽい見方をしてるのかなと思いますね。

きいす:たしかに、うちの子もまだ文字を読めない頃に図鑑の写真だけずっと見てました。

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ダーウィンの「種の起源」 はじめての進化論

著:サビーナ ラデヴァ
訳:福岡 伸一 
出版社:岩波書店

ハリー:そうですよね。絵本は本というフォーマットで本屋さんで売られてるんですけど、普通の小説とかビジネス書とかと並列に語るものじゃないなという気がしてて。

絵本を読む体験ってどっちかっていうと旅行とかに近いのかなと思って。

どの世界に行きたいのか、不思議な世界なのかおばけの世界なのか、冒険の世界なのかみたいな。
一緒に読み聞かせするんだったら親子で一緒に旅に行くみたいな。

その本の世界に二人で行ってそこで出会ったものを持ち帰ってきて、その体験があると、本と離れてる普段の生活の中でもその二人の共通認識言語としていろんなところで出てくる

その体験すべてをひっくるめたものが絵本の存在意義というか、いいところだなと思うんです。

きいす:深いですね。

ハリー:昔、新潮文庫のキャッチコピーで『想像力と数百円』っていう糸井重里さんが考えたのがあるんですけど、そんな感じでちょっとのお金というか、この二人ですごい体験ができるっていうのが、なかなか他ではない体験になるんじゃないかなと思うんで、なんかそれがすごいいいなーって実際こう読み聞かせするようになって思ったことですね。

きいす:そうですね、ずっと覚えてるのとかもありますよね。
話の内容はちょっと忘れちゃったけどなんかすごく心に残ってるみたいなの本もあるし、言葉の一節だけずっと心に残ってるみたいなのもありますよね。

ハリー:なんか覚えてるのとかあります?

このよでいちばんはやいのは

きいす:大人になってから読んだ本なんですけど、この絵本はずっと心に残ってますね。

はじめは、「はやいって何だろう カメよりうさぎがはやいかな」とかそういうので始まって、どっちの動物がはやいかなとか、途中から乗り物がどっちの方が速いかなって続いていくんですね。

最後の方は、光の方が速いかなとか、地球が回るのが速いかなって。あ、ネタバレになっちゃうかな。

ハリー:ネタバレとかあるんですか。(笑)
光が一番はやいに決まってるじゃないですか。

きいす:そうなんですけど、「一番はやい光よりもっと速いものがある、それは人間が頭の中に何かを思い浮かべたり考えたりする力、想像力だ」って。

「宇宙の果てにある星にも、何百年先の未来の国へも、田舎のおじいちゃんやおばあちゃんの家も、人間は想像力の翼を使えば一瞬のうちに行くことができる。この世で一番早いのは私たちの想像力だ」って書いていて。

「想像力は誰にも奪うことができない」

これを読んだのは大人になってからなんですけど、なんかぐっときちゃって。

ハリー:シビれますね。

きいす:シビれますよね。自分がすごく悪いことして刑務所に入ったりとかしても、想像力があったらどこにでも旅行に行けるし、誰にでも会えるし、みたいな。
たしかに想像力は奪うことはできないよなって、これは忘れないでおきたいなって思いましたね。

ハリー:そうですよ。おっしゃる通り!いいこと言うな。

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このよで いちばん はやいのは

著:ロバート・フローマン
イラスト:あべ弘士 
翻訳:天野祐吉 

きいす:大人になってからでも絵本って気づきがあるなって思うんですけど、一方でそんな難しいこと考えなくても、絵本を読んで楽しいっていうだけでも全然いいなって思っていて。

この絵本が楽しいよとか面白いよってウェブサイトで発信してると、深いことを言わなきゃいけないのかなっていう気にもなってくるんですよ。深い書評をされてる方も多いので。

でも私そんなに深い人間じゃないので、面白かったな楽しかったなっていう感想しか出てこない時も多々あるんですけど、それはそれでいいかなって開き直って、「面白かった!」っていう風に発信してますね。(笑)

ハリー:全然いいですよね。インターネットの弊害ですよ。知識・面白さの伝え方のインフレが起きて、気軽に言えない時代ですから。

きいす:そうなんですよね。なんか浅いなって思われるかもしれないなと思いつつ、もういいやって開き直って、「面白かった」って言ってますね。

ハリー:大事ですよね。
また、良い本があれば今後も定期的に児童書回やっていきたいですね。
ありがとうございました。

きいす:ありがとうございました。

今回お話をうかがった人


播磨貴文さん

子ども向けの職業体験やプログラミングの教育サービスを作っています。
趣味はポッドキャスト。

■ゴロゴロトーキングpodcasters.spotify.com/pod/show/5656talking

■ゴロゴロ起業ラジオ podcasters.spotify.com/pod/show/5656startup

アンズテック子どもプログラミング教室

アンズテックは子ども達にとって「こんなことしてみたらおもしろいかな」とチャレンジできる教室です。

プログラミングを通じていろんなことに興味を持ち、自分で考えてみて欲しい。

〝積極性・自主性″を養ってもらいたい。

「この子はどんなところに興味があるのかな」と探りながら、楽しく続けてもらえるようサポートしています。

https://ands-tech.com/

あの人と、本のはなし〈2〉” に対して3件のコメントがあります。

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